ブルーベリー(写真はイメージです。OPI=Ridley 1111の写真を頂けると助かります。)
OPI(RIDLEY 1111)
OPI(RIDLEY 1111, オーピーアイ)はオーストラリアのMountain Blue Orchards Pty Ltd のRidley Bellが開発したブルーベリーの品種です。日本へは大関ナーセリーを経て苗木が輸入されました。2018年の時点では10本からの購入と無断で増殖しない旨の契約が必要です。この品種OPI(RIDLEY 1111)はオーストラリアとアメリカで特許を取得しています。- アメリカの特許番号 : USPP23572P3 2011年7月28日申請 2013年4月30日許可 2011年11月18日有効
簡単に特徴をまとめると、注意点は耐寒性が弱いと考えられると指摘されているところです。この品種は極早生で果実サイズは大関ナーセリーのカタログでは「中粒」と記載されておりますが、特許申請時には中粒から大粒と書かれています。酸味はミディアムで甘味は普通~甘味高く堅さがあると特許には書かれています。樹勢強く直立です。低温要求時間は書かれていませんでしたが、霜の心配のない地域では考慮する必要がないような旨が暗示されています。
概要
RIDLEY 1111(日本名OPI)は新しく区別できるスノキ属のハイブリッド(交配)品種として名付けられました。RIDLEY 1111(OPI)の特徴は直立性で低木の茂みのある形状で樹勢強く、常緑で、開花と実りが早く、中粒の果実サイズで、その実は堅く手摘みにふさわしく、暗青の魅力的な色で果柄痕は小さいです。この組み合わせは他の品種よりも早生で高品質な果実をもたらします。本文
ラテン語名での種族はVaccinium hybridと言います。
品種の呼称 : RIDLEY(リドリー) 1111(日本語でオーピーアイ)
発明の背景
本発表は新しく区別される多年生植物であるスノキ族(Vaccinium)の交配種(サザンハイブッシュブルーベリー)に関するものです。その品種名は「Ridley 111(OPI)」と名付けられました。「Ridley 1111(OPI)」は市場の分類では果物になります。「Ridley 1111」は青果市場への輸送、摘み取り園、加工市場と家庭菜園向けです。
この新しいスノキ族の交配種は2001年にオーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールにて「C99-42(アメリカの特許番号USPP20,695)」の自由交配による実生の種子の繁殖プログラムの苗木を選抜した結果によるものです。この新しい品種は2003年にオーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールの商用栽培の農場中で発見および選抜されたスノキ族の交配種を母集団とする単一の植物です。選抜基準の組み合わせは、強く育つ植物であること、低温要求時間が短く、開花と実りが早く、堅さのある実で手摘みに適していること、甘い実で果柄痕が小さいことです。この選ばれたものは数年後にオーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールにて商業的に評価されました。
この新しい品種の無性生殖による繁殖(増殖)は挿し木繁殖が2003年にオーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールにて実証され、その新品種の再現は無性生殖による増殖で世代が連続する間も確かにここに記述したすべての特徴を固定的に保持しました。
この新品種は最初に「C99-42(アメリカの特許番号20,695)」と比較されました。オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールでは「Ridley 1111」の熟期は早生である「C99-42」に対して「極早生」に分類されます。より早い熟期の「Ridley 1111」は農場で大きな生産期間が認められ、「C99-42」よりも早く青果市場へ出荷可能です。「Ridley 111」の最初の開花は「極早生」であるのに対し、「C99-42」の開花の始まり時は「極早生あ早生」に分類されます。「Ridley 1111」の葉の広さは「中から幅広(平均31.3mm)」
であるのに対し、「C99-42」の葉の幅は「狭いから中くらい(平均25.0mm)」です。果実直径は「Ridley 1111」が中から大(平均17.3mm)であるのに対し「C99-42」の直径は「中(平均15.5mm)」です。果実の形は「Ridley 1111」が扁円であるのに対し「CC99-42」は円形です。果実の蕚あ(calyx basin)の直径は「Ridley 1111」が中から大(平均6.8mm)であるのに対し「CC99-42」の蕚あの直径は中(平均5.6mm)です。果実の甘さは「Ridley 1111」が「中から高」であるのに対し「C99-42」は「低から中です。この植生および結実性の組み合わせは「Ridley 1111」が極早生で商業的な生産に非常に望ましい結果を帰しています。
「Ridley 1111」は「ジュエル(アメリカの特許番号11,807)」という品種とも比べることができます。「Ridley 1111」の樹勢は「強」であるのに対し「ジュエル」は「中から強」です。オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールでは果実の熟期は「Ridley 1111」が「極早生」に分類されるのに対し「ジュエル」は「中生」に分類されます。開花のはじまりは「Ridley 1111」が「極早生」であるのに対し「ジュエル」は「早生から中生」に分類されます。花冠筒(花びらの筒の部分)のサイズは「Ridley 1111」が「中から大」であるのに対し「ジュエル」は「小から中」です。果実の形は「Ridley 1111」が扁円形であるのに対し「ジュエル」は円形です。蕚あの直径は「Ridley 1111」が中から大(平均6.8mm)であるのに対し「ジュエル」は「中(平均5.7mm)」です。果実の甘さは「Ridley 1111」が「中から高」であるのに対し「ジュエル」は「中」です。果実の酸味は「Ridley 1111」が「中」であるのに対し「ジュエル」は「高」です。
「Ridley 1111」はまた「スノーチェーサー(アメリカの特許番号19,503)」という品種と比較できます。樹勢は「Ridley 1111」が「強」であるのに対し「スノーチェーサー」の樹勢
中」です。葉の長さは「Ridley 1111」が「中から長(平均58.8mm)」であるのに対し「スノーチェーサー」の葉の長さは「長(平均63.8mm)」です。花冠筒のサイズは「Ridley 1111」が「中から大」であるのに対し「スノーチェーサー」は「中」です。果実の形は「ridley 1111」が扁円形であるのに対し「スノーチェーサー」は円形です。蕚あの深さは「Ridley 1111」が「中」であるのに対し「スノーチェーサー」は「浅い」です。
この新品種は最初に「C99-42(アメリカの特許番号20,695)」と比較されました。オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールでは「Ridley 1111」の熟期は早生である「C99-42」に対して「極早生」に分類されます。より早い熟期の「Ridley 1111」は農場で大きな生産期間が認められ、「C99-42」よりも早く青果市場へ出荷可能です。「Ridley 111」の最初の開花は「極早生」であるのに対し、「C99-42」の開花の始まり時は「極早生あ早生」に分類されます。「Ridley 1111」の葉の広さは「中から幅広(平均31.3mm)」
であるのに対し、「C99-42」の葉の幅は「狭いから中くらい(平均25.0mm)」です。果実直径は「Ridley 1111」が中から大(平均17.3mm)であるのに対し「C99-42」の直径は「中(平均15.5mm)」です。果実の形は「Ridley 1111」が扁円であるのに対し「CC99-42」は円形です。果実の蕚あ(calyx basin)の直径は「Ridley 1111」が中から大(平均6.8mm)であるのに対し「CC99-42」の蕚あの直径は中(平均5.6mm)です。果実の甘さは「Ridley 1111」が「中から高」であるのに対し「C99-42」は「低から中です。この植生および結実性の組み合わせは「Ridley 1111」が極早生で商業的な生産に非常に望ましい結果を帰しています。
「Ridley 1111」は「ジュエル(アメリカの特許番号11,807)」という品種とも比べることができます。「Ridley 1111」の樹勢は「強」であるのに対し「ジュエル」は「中から強」です。オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールでは果実の熟期は「Ridley 1111」が「極早生」に分類されるのに対し「ジュエル」は「中生」に分類されます。開花のはじまりは「Ridley 1111」が「極早生」であるのに対し「ジュエル」は「早生から中生」に分類されます。花冠筒(花びらの筒の部分)のサイズは「Ridley 1111」が「中から大」であるのに対し「ジュエル」は「小から中」です。果実の形は「Ridley 1111」が扁円形であるのに対し「ジュエル」は円形です。蕚あの直径は「Ridley 1111」が中から大(平均6.8mm)であるのに対し「ジュエル」は「中(平均5.7mm)」です。果実の甘さは「Ridley 1111」が「中から高」であるのに対し「ジュエル」は「中」です。果実の酸味は「Ridley 1111」が「中」であるのに対し「ジュエル」は「高」です。
「Ridley 1111」はまた「スノーチェーサー(アメリカの特許番号19,503)」という品種と比較できます。樹勢は「Ridley 1111」が「強」であるのに対し「スノーチェーサー」の樹勢
中」です。葉の長さは「Ridley 1111」が「中から長(平均58.8mm)」であるのに対し「スノーチェーサー」の葉の長さは「長(平均63.8mm)」です。花冠筒のサイズは「Ridley 1111」が「中から大」であるのに対し「スノーチェーサー」は「中」です。果実の形は「ridley 1111」が扁円形であるのに対し「スノーチェーサー」は円形です。蕚あの深さは「Ridley 1111」が「中」であるのに対し「スノーチェーサー」は「浅い」です。
発明の概要
新品種の次の特徴が繰り返し見られ、「RIDLEY 1111」が新しく区別できるスノキ族の交配植物であることが見分けられます。
- 直立性の生い茂る低木に育つ性質
- 非常に早いタイミングの開花始まり
- 非常に早いタイミングの果実の成熟
- 植物の成長や勢いが強い
- 暗青色のベリー色
- ベリーの堅さは堅い
- 果枝痕は乾いている
スノキ属のハイブリッドの、この新しい品種は最初に非常に早い~早いタイミングで開花を始め、非常に早い~早いタイミングで果実が熟すのに対し、親品種は早生~中生の特徴があります。
写真の概要
付属の写真は、新品種の花と葉の類型特徴のカラー図版が合理的な範囲で同一でほとんど真実であることを示しています。写真の色は詳細で「Ridley 1111」の色のきちんとした説明で述べられた色の値とわずかに異なります。図. 1 「Ridley 1111」が商業的に植えられている農場。
図. 2 「Ridley 1111」の葉と花と果実の形と寸法の例示。
図1の画像アドレスはhttps://patentimages.storage.googleapis.com/d0/e7/20/697891568b9860/USPP023572-20130430-D00001.png
図2の画像アドレスは
https://patentimages.storage.googleapis.com/17/a2/9d/5035b894282d76/USPP023572-20130430-D00002.png
です。
植物の詳細の記述
植物:
- 成長の性質は半-直立で茂る。
- 成長力は強い。
- 植物の高さはおおよそ2.0m。
- 植物の幅はおよそ1.2m。
- 花と蕾の密度は中程度。
- Twigginess(枝の発生のなさ)は低い(枝の発生は多いと解釈しました)。
茎:
- 吸枝の傾向-植物は1株あたり一般的に5から7の主軸枝があり基部の直径は6歳樹で30cmある。
- 茎-垂直-半垂直で適度な分岐があり、色は灰色がかったオレンジ198C、2歳樹の茎で直径12mmで灰色がかったオレンジ177B、いくらか樹皮が剥がれる、現行のシーズンの木は直径3-4mmで黄緑色144C。
- 力強い節間部の長さ、新しいシュート-15-20mm。
- 結果枝-多くの小枝は10cmの長さ。
- 新しい木の質感-滑らか。
完全に発達した葉:
- 長さ-中から長 60-70mm。
- 幅-中から幅広でおおよそ30mm。
- 形-長楕円
- 葉表の色-黄緑137A
- 裏葉の色-黄緑148C
- 色の強さ-中
- マージン-全て
- うねりのマージン-弱い
- 葉表の柔毛-無(Absent)
- 裏葉の柔毛-無(Absent)
- 断面の形状-平ら
- 縦断面の形状-まっすぐ
- 姿勢-幅広で鋭い-水平
- 葉の先端の形-尖っている
- 葉の基部の形-鈍角
花序:
- 花柄の長さ : 12mmまで。
- 椎弓ね : 4-6mmの長さ。
- 1房あたりの花の数 : 中、7。
- 花房の密度は中密度。
- 直径 : 20-35mm。
- 長さ : 30-50mm。
- 花柄の色 : 146C。
- 花柄の質感 : 滑らか
- 椎弓根の色 : 146C
- 椎弓根の質感 : 滑らか
花:
生産性: 3-4歳樹で3-4kg、3.0m×0.9mの密度で。
耐寒性: RIDLEY1111は厳しい寒さの冬の環境を含むすべての環境で育つことはない。耐寒性は低いと予想される。
低温要求 : RIDLEY 1111はすべての環境で育つわけではなく、一般的に常緑で育つ場所では低温要求時間は重要ではない。
葉の成長 : 植物は葉を保持する(オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールでは)、RIDLEY 1111は常緑での商業的に育つ。新しい葉の発生はオーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールでは8月中旬-下旬に起きる。
果実:
- 熟していない果実の色の強さ : 明るい
- 熟していない果実の色 : 144A
- 房の密度 : 密
- 重さ : 中(おおよそ2.1g)
- 形 : 扁円
- 蕚の出方 : 垂直
- 蕚あの直径 : 中(平均7mm)
- 蕚あの深さ : 浅い(1.5mmまで)
- 果粉の強度 : 強
- 果粉を除いた果皮の青色の強度 : とても暗い
- 果皮の色 : 202A
- 熟した時の甘さ : 中から高
- 熟した時の果肉の色 : 黄緑 145D から黄緑 150D
- 熟した時の堅さ : 堅い
- 熟した時の酸味 : 中
- 果柄痕の大きさ : 小さい(1.0-1.5mm)
- 貯蔵品質(日持ち) : 良い
- 50%熟す日 : オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールではおおよそ8月15日
- 果実の成長期間 : オーストラリアのニューサウスウェールズのリンデンデールではプロテクションされた栽培(※ハウスのことだろうか?)でおおよそ55日
種子:
- 種子の色 : 灰色がかったオレンジ 165B。
- 果実中の種子の多さ : 中
- 種子のサイズ : 完全に発達した種子で1.6-1.8mmの長さ。
表 1 | ||||
他品種との比較(オーストラリアのPBRデータから抽出) | ||||
器官/植物の部位: | ||||
コンテクスト | Ridley 1111 | C99-42 | ジュエル | スノーチェーサー |
樹勢 | 強い | 中 | 中-強 | 中 |
生育習性 | 半直立 | 半直立 | 半直立 | 半直立 |
葉の長さ | 中-長 | 中 | 中 | 長 |
葉の幅 | 中-幅広 | 狭-中 | 中 | 幅広 |
葉の形 | 長円形 | 長円形 | 長円形 | 長円形 |
葉表の色 | 緑 | 緑 | 緑 | 緑 |
表葉の緑色の強度 | 中 | 中 | 明るい | 明るい |
葉のマージン(適当な日本語が見当たらなかったのでカタカナにしました) | 揃っている | 揃っている | 揃っている | 揃っている |
花の大きさ | 中-大 | 中 | 小-中 | 中 |
花冠筒 | ||||
花のアントシアニン | absent(無い) またはとても弱い | absent(無い) またはとても弱い | absent(無い) またはとても弱い | absent(無い) またはとても弱い |
花冠筒の彩り | とても弱い | とても弱い | とても弱い | とても弱い |
花冠筒の ridges(うね) | ある | ある | ある | ある |
柱頭 | absent(無いと意訳) | absent(無いと意訳) | ある | ある |
果実の房の密度 | 密 | 密 | 密 | 中 |
熟していない果実の緑色の強さ | 明るい | 明るい | 明るい明るい | |
果実サイズ | 中-大 | 中-大 | 中-大 | 中-大 |
縦断面の果実の形 | 扁円形 | 円形 | 円形 | 円形 |
果実の蕚の傾向 | 直立 | 直立 | 直立 | 直立 |
果実の蕚あの直径 | 中-大 | 中 | 中 | 大 |
果実の蕚あの深さ | 中 | 中 | 中 | 浅 |
果実の果粉 | 強い | 強い | 強い | 強い |
果皮の色 | 暗い青 | 暗い青 | 暗い青 | 暗い青 |
果実の堅さ | 堅い | 堅い | 堅い | 堅い |
果実の甘さ | 中-高 | 低-中 | 中 | 中-高 |
果実の酸味 | 中 | 中 | 高 | 中 |
果柄痕のサイズ | 小 | 小 | 小 | 小 |
完熟果実重の平均 (g) | 2.1 | 1.6 | 2.3 | 2.2 |
開花時期 | とても早い | とても早い-早い | 早い-中 | とても早い |
果実が熟しはじめる時期 | とても早い | 早い | 中 | とても早い |
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