【柿の品種・種類一覧】

苗木選びのために参考にした品種一覧リストです。

柿の品種一覧、柿の種類リスト Persimmon varieties

柿には富有柿といった定番品種だけでなく、近年は高糖度で収穫時期が早く食味良好な品種が開発されました。柿の趣味栽培では汚損果率が高くとも糖度高く食味良好な品種が好まれることもあり、柿にもたくさんの種類があることを知りました。柿の木を植える必要があったのでさまざまな種類の柿の木の特徴をこのページに記しました。
柿の品種と種類一覧トップ
柿の種類と品種の特徴について。入手しやすい柿の品種リスト。趣味栽培向けの情報です。柿の栽培には最低でも4~5メートル四方が必要です。柿の産地である岐阜県では3本程度の亜主枝の開帳性にしており樹高も低く抑えて生産しています。小さな畑では主幹形がよいでしょう。
※ リストの末尾にあるRボタンを押すと、苗木の販売ページに移動します。ご活用いただけると継続の原動力となるので幸いです。売り切れ・掲載終了の場合はご容赦ください。

甘柿 早生

早生品種は栽培容易で収穫時期が早いので農薬の散布回数が少なくて済みます。家庭菜園では無農薬栽培も可能です。

  • 早秋 So-syu(means Erly autumn) 242g 果汁多 果肉やや軟。公式には糖度14-15%であるが、筆者測定のものは糖度16%でコクあり個人的には太秋より美味しいと感じたが果肉は軟らかい系統である。大玉栽培では400gでも収穫可能。岐阜県の本巣にて10月中旬が旬で少しだけ栽培する定番品種として普及しているようだ。どうしても早秋を食べたければ10月中旬に本巣市に朝10時くらいに買いに行くしかない、土日の11時にはほとんど残っていない。開張性で炭疽病に注意を要する。農水省育成で伊豆×109-27 。2003年品種登録。有効期限は2028年。果皮色朱赤(※上掲の写真の通り)で光沢あり。広島県で10月上旬に成熟する。樹勢はやや弱く開張性。枝梢は細い。果実方円形。褐斑やや小で果肉全体に分布する。甘味は中。果頂裂果性は中。※1R
  • 伊豆早生 Izu 糖度15%。障害果率約40%。樹勢弱く後期落果少。岐阜県の本巣にて僅かに生産されている。R
  • 西村早生 Nishimura early 雄花あり。障害果率15%。糖度15%。滋賀県原産で1926年育成。※1R
  • 宗田早生 Soudawase 1998年登録。収穫時期10月上中旬。富有の枝変わり。樹勢中で開張性。単為結果性ある。R
  • 甘秋 Kansyu(means Sweet autumn) 肉質緻密、糖度高、食味良。汚損果の発生多い。結実安定。単為結果高。雄花あり。汚損果率70%。岐阜県の本巣ではあまり栽培されていないようだ。新秋×18-4(富有x興津16号)。2005年登録。有効期限は2030年。果実サイズは中。広島県にて10月中旬に成熟。樹勢は中。樹姿中間。果皮橙で光沢は中。果肉密度は密。雌花開花期は晩。甘味多い。果頂裂果性及び蔕隙性が無。 ※1R
  • 麗玉 Reigyoku 種なし果の生産が可能な早生の完全甘ガキ、食味良。汚損果の発生少い。果汁多く、果肉軟らかい。単為結果するので受粉樹は不要。糖度18%。2016年冬から一般に販売開始。山形の菊池園芸にて購入可能。2017年秋には楽天でも販売開始。筆者も麗玉を栽培中。果頂裂果の傾向が見られる。果肉硬いうちに収穫したらどの程度の品質になるのか興味深い(もしかしたら極早生になるのかとも予想する)。2016年に品種登録され(25273番)有効期限は2046年。樹勢はやや弱くやや斜上。枝の太さはやや太。果実サイズやや大。果実形やや扁円形。果皮色橙赤。開花期やや晩。果肉の褐斑は無。R
  • 太雅 Taiga 大玉で早期落果少なく、へたすき果・果頂裂果がほとんど生じない。食味良い。糖度16%~17%。汚損果率約20%。2016年冬から一般に販売開始。個人的な見解を述べると麗玉より直売所での販売に向くと思われる。2017年から楽天でも販売開始。品種登録は2016年(30227番)で有効期限は2046年。樹勢中、樹姿斜上。枝太い。節間長は中。果実形は不正円形(四角)。条紋無か弱。へたすき無か弱。果頂裂果無。雌花の開花期は中。果肉の褐斑は有。果皮色橙。R
  • 倉方柿 Kurakata グルメ柿。高糖度。不完全甘柿。雌花のみ。障害果率高い。1990年品種登録。1997年に育成権消滅。東京都世田谷区の倉方英蔵が育成・申請。交配親は不明。褐斑有。甘味多い。東京世田谷区にて10月上旬に成熟する。樹姿中間。樹勢やや強い。雄花は無い。横断面は方円。果皮色橙朱。渋味無。豊産性で隔年結果性は小。生理落果小。果頂裂果微。蔕隙少。
太秋と早秋

甘柿 中生

中生までの柿は初心者でも栽培容易です。へたに付く害虫を予防することが中生品種の栽培のコツです。

  • 朝陽 10月中旬~11月中旬収穫。比較的新しい登録品種。R
  • 紀州てまり Kishu-Temari 早秋と太秋の交配種。2017年発表の和歌山県の品種。和歌山県にて10月中旬~下旬に成熟する。果実サイズ約400g。糖度は富有と同じ17度。多汁で食味良い。生理落果少なく受粉樹不要。2023年に本格出荷予定。
  • 太秋 Taisyu(means big autumn) 大玉栽培で最大400g。糖度17度。種子1~2個。雄花あり。10月中旬の収穫は糖度16度ほどで黄緑色が残っていてもシャキシャキとしておいしい(筆者体験談)。スーパーでは富有柿の2倍の値段で売られている。ストレートな甘さ。早生~中生。条紋が入る。大手以外の販売所では値が付かないせいか柿の産地でも生産量は少ないようだ。サクサク感の先駆けの品種。岐阜県の本巣では、早秋の2倍くらいの販売があったが見た目のせいか手に取る人も定番品種より少ないようで他と変わりない値段でも最後まで売れ残っていた。すぐ柔らかくなる柿に飽きてる人におすすめの品種。農水省育成で富有×ⅡiGー16{次郎×興津15号(晩御所× 花御所)}※1R
  • すなみSunami・・・岐阜県原産、富有の大果枝変わり。本巣市にて10月下旬に成熟する。完全甘柿。1個400gと大きい。岐阜県本巣市の杉原作平さんが育成し2000年に育成権終了。開張性で樹勢はやや強。果実の横断面は円。1果平均330gとキイジョウより多きい。果肉は密で糖度15度~16度で甘味は中。渋は無。果頂裂果性は無、蒂隙性はやや小。松本早生富有より成熟期遅く富有より10日早い。R
  • 八秋 Hassyu 八倍体で矮性で鉢栽培に適すると思われる。種子3個。少果(100g未満)。2013年品種登録。10月下旬収穫。2015年品種登録。期限は2045年。果頂裂果無か弱。樹勢中。樹姿斜上。枝極太。果実やや小。不完全渋柿。果肉の褐斑の有無は時々有。
  • 能登紅富有 Noto beni Fuyu 種子2、3個。果皮色が濃いオレンジ。2008年に育成権消失。富有か松本早生富有の枝変わり。山本信一が育成。育成地である石川県にて10月下旬に成熟する(1990年当時)。開張性で樹勢は中。節間長は中。横断面は方円。果実の大きさは230g~270g程度。条紋無。甘味は中で糖度15度程度。果皮色濃紅。雌花のみ。生理落果は中。果頂裂果性は無、帯隙性は中。富有柿および松本早生富有と比べて成熟期が早い。
  • 東京紅 Tokyo beni 250g。果肉緻密。東京都の2005年登録品種で有効期限は2030年。興津2号と花御所の交配による。果実やや扁円形でやや大きい。果皮色橙朱。東京都立川市にて10月下旬に成熟するやや早生の甘柿。樹勢やや強くやや直立性。果肉は密で甘味多い。開花期は中。雌花と雄花が咲く。渋は無。R
  • 松本早生富有 Matumoto early Fuyu 糖度17%。障害果率約30%。後期落果無。産地の岐阜県(中間地)において11月上旬まで可能。岐阜県の本巣にて主力品種として大量に出荷されている。収穫期が長いので次郎よりおすすめ。富有柿の枝変わりで京都府原産。※1R
  • 前川早生次郎 次郎柿の早生枝変わり※1
  • 次郎柿 Jiro 静岡県原産。雌花のみ。硬めの柿。糖度15%~16%程度。中間地において10月中旬~10月下旬あたりまで。柿の産地、岐阜県の本巣でもほとんど見かけない。次郎の栽培経験を言わせてもらうと太秋の収穫時期の長さと日持ちのよさと比べると旬が短く部屋に置いておくと軟らかくなりやすく日持ちは短い。御所柿のひとつ。R
  • 新秋 Shinyu(means new autumn) 10月下旬に熟する。早期落果、後期落果ともに少なく樹勢は中庸で雌花も多い。重さ240g、糖度17~18%で果頂部は20度に達する。雨で汚損果になりやすく露地栽培困難。ハウス栽培用の品種。本巣の平和堂の横にあるJA直売所に出回りはじめた頃(10月上旬)の新秋を食べてみたところ、太秋に似た硬めの食味だった。見た目も太秋に似ておりへたの状態はきれいで良い。農水省育成で興津20号(袋御所×花御所)×興津1号(晩御 所×晩御所)※1。1991年登録の2009年育成権消失。広島県にて10月中下旬に成熟する。隔年結果性は小。条紋の発生は少。果皮色黄橙。蔕隙は少ない。果粉少ない。結果多く甘味多い。樹姿中間、樹勢中。R
  • 陽豊 Yoho 240g。糖度15-17度。自己結実性あり。熟期松本早生富有と同じ。汚損果少ない。豊産性。単為結果するが種子入ると果頂部に微かに裂果生じる。カタログスペックだけを見るとおすすめと言いたいところだが・・・栽培メリットがないのか岐阜県本巣市でも普及していないようであり富有柿を捨ててまで栽培する理由はないようだ。JA西美濃の管轄である海津市や養老町に行くと陽豊の栽培には力を入れておりJA西美濃のホームページによると最高糖度20度になるらしい。JA西美濃管内では10月下旬から12月中旬まで出荷可能。メインとなる収穫期は11月上旬から中旬。20tしか生産量がなく本巣ではほとんど栽培されていない。萌芽が早く、遅霜冷害に遭いやすい。JAにしみのファーマーズとその隣の道の駅月見の里にて陽豊が11月の第二週に直売していた。糖度は普通、食味は濃厚であった。富有×次郎。 ※1R
    陽豊
  • 貴秋 Kisyu 350g 果汁多 果肉やや硬。障害果率10%。果汁多く日持ち18日で糖度16%。後期落果少ない。2004年品種登録。有効期限は2035年。伊豆に安芸津5号を交配した品種。果実かなり大きい。果皮色橙紅。育成地の広島にて10月中旬に成熟する。樹姿中間。樹勢は中。果粉は中。光沢良。果肉の色は紅である。褐斑の大きさは小。果肉やや密。甘味は中。雄花と雌花の両方を有する。果頂裂果性及び蒂隙性はかなり少。R
  • 水島 Mizushima 北陸の柿で不完全甘柿。富有より糖度高い。障害果率高い。干し柿にもなる。
  • 恋姫 Koihime 糖度25度程度と特殊な柿で栽培が難しいとされる。RA
  • 禅寺丸 Zenjimaru 100g~200g。品質劣る。受粉用。歴史はかなり古い。雄花あり。よく畑で放置されている小さな柿。R
  • 秋王 Akiou 福岡県の登録品種。正式名称は福岡K1号。2012年登録。有効期限は2042年。大玉でシャキシャキとして甘い。雌花のみ。樹勢強く開張性で枝は太い。果頂裂果は無~弱。へたすき無~弱。開花期は晩、熟期は中。渋は無い。果実サイズ富有柿よりやや大きい。
新秋

甘柿 晩生

晩生の柿をうまく育てるには落葉病を防がなければなりません。落葉病にかかると糖度が低く甘味が少なくなります。越冬した落葉病の菌は5月~7月を中心に発芽し雨などにより伝染します。

  • 基肄城 Kiijo 11月上旬収穫。大玉栽培で800gと超特大サイズの柿。1993年登録2005年に育成権消失。鳥栖基山農業協同組合の寺崎至が育成。松本早生富有の接ぎ木苗から発生した芽条変異樹。果重300g。開張性。枝梢太い。果皮橙紅で光沢良。条紋無。果実かなり大。果肉橙。肉質はやや密、甘味中。果頂裂果性は無。蒂隙性は少。雌花のみ。開花時期はやや晩。佐賀県にて成熟期は11月上旬。基肄城(きいじょう)は天智天皇の命令により建てられた古代朝鮮式山城。R
  • さえふじ Saefuji 11月上旬収穫。150g~200g。受粉樹。R
  • 甘百目 Amahyakume 不完全甘柿。10月中旬下旬〜11月上旬。カタログによると種子が少ないと渋いので禅寺丸という受粉樹を要する。RA
  • 大養 糖度20度と国華園のカタログに記載。11月上旬収穫。果実250g-280g。A
  • 太豊 Taihou 単為結果するため無核果生産可能。早期落果少し、後期落果なし。品質良く日持ち30日。糖度富有と同じ。富有より少し柔らかいが早い物はサクサク感が生じる。雄花なし。糖度16%。カキ興津20号(「袋御所」×「花御所」)」×「太秋」 。2015年品種登録。有効期限は2045年。樹勢は中で樹姿は斜上。枝は太い。雌花のみ。果皮色橙赤。蔕隙無か弱。果頂裂果は無か弱。条紋は無か弱。果肉の褐斑無。富有柿より果実大きいが、果肉は富有柿よりやや軟。注目!R
  • 興津20号 Okitu no.20 グルメ柿。高糖度。障害果率高い。R
  • 富有柿 Fuyu 240g。肉質緻密、果汁多、豊産性。雌花のみ。障害果率15%。岐阜県本巣の主力品種でほとんどがこの富有柿という品種で京浜に出荷されている。岐阜県本巣市の農家直営の直売所で11月上旬になると1袋100円で買える(いつも午前で売り切れる)。受粉樹が必要。本来の名前は居倉御所、水御所、ゴネリ御所といい、1820年に岐阜県瑞穂市居倉の小倉ノブ(当時50代)が御所柿を植えたことに由来し、その御所柿が居倉御所と呼ばれるようになった。その後、探求心あふれる福嶌才治が居倉御所を接木して品評会で一等に入賞し、複数の名を持つ居倉御所を古典の知識ある先生に相談し、富有と命名した。1899年には数度目の一等を受賞し岐阜県の推奨品種となり栽培が広まり1904年に天皇に献上された。この居倉御所は奈良県の御所柿が原産で富有柿発祥の地(GoogleMaps)には石碑がある(富有柿の由来より)。R
  • 夕紅 Yubeni(means erly red evening) 後期落果しやすい、雌花の着生少ない。赤味が強く、食味良好。糖度富有より少し高い。障害果率約10%。単為結果力が強い。2000年品種登録。2025年育成権消滅。松本早生富有にF-2を交配育成したもの。果実やや大。果皮色濃紅。育成地の広島県で11月中旬に成熟する。樹姿中間。樹勢中。横断面は方円。果粉多。光沢良。条紋少。果肉色橙紅。褐斑は小さい。果肉は密で甘味やや多い。開花は晩。雌花のみ。果頂裂果性及び蒂隙性は少。R
  • すなみ Sunami 富有柿の枝変わり。1988年。岐阜県原産で和歌山県が産地。外観富有と同じでシャキシャキする。400gでジャンボ富有ともいわれる。※1R
  • ジャンボ次郎 Jumbo Jiro 次郎柿の枝変わり。500gとカタログに記載。国華園で入手可能。11月中旬収穫と記載。
  • 四谷 Yotan 果実の断面が四枚の花弁のような200gの柿。国華園のカタログには11月中旬収穫と記載。
  • 駿河 Suruga 富有柿より収穫時期が遅く11月中旬~12月上旬。富有より小さい250g。単為結果力が強く樹勢強く豊産性。富有よりへたすき生じやすい。花御所×晩御所1935年。R
  • 花御所 Hanagosho 最晩生。落葉期に熟す。雄花少しあり。ルーツは奈良県の御所柿に由来し、富裕柿より100年ほど歴史が古く鳥取県原産。※1R
  • 御所 Gosho 柿の産地、岐阜県本巣市で少し生産されている柿であるが、人気があるようでいつも売り切れ。晩御所のことか?
  • 大和御所 Ymato Gosho いわゆる御所柿。奈良県原産。最近の品種より小玉の150gでへたが五片で五角形で天然の羊羹といわれる。江戸時代に渋柿が突然変異し大和御所が誕生した。収量劣り生産する農家は少ないが筆者が2017年に視聴したテレビ放送によると種が絶えないよう努力されている。奈良県のホームページによると、御所柿の集荷は11月28日からで、生産量は平成23年に400kg(推定)、平成24年の時点で700kgで、かなりの晩生といえる。「御所柿」復活で産地振興というページによると、軟らかくなったものをスプーンですくって食べるのが本場の食べ方のようだ。R

渋柿…干し柿にしたり渋抜きして生食、塗料や石鹸など用途が広い

富士(渋柿)
  • 堀内早生 Horiuchi early 2014年登録品種。和歌山県。刀根早生より成熟早い。
  • 刀根早生 Tone early 240g。脱渋後に生食用として販売される。スリップスに注意を要する。R
  • 正衛早生 Masae early
  • 大核無 O'tanenashi(means big seedless) 260g~360g。開帳性。種なし。R
  • 平核無 Hiratanenashi(means flat seedless) 240g。果樹多。風味良。種なし。スリップスに注意を要する。R
  • 太月 Taigetu(means big moon) 447gと極大果。糖度14%で日持ち9日。11月初旬収穫。単為結果するので受粉樹不要。R
  • イエローショウエイ Yellow Shouei 2007年品種登録。育成権の消滅は2037年。山形県の鈴木正衛が育成・申請。平種無の枝が変わり。果形が扁円、大きさ中。果皮色黄橙。樹姿中間。樹勢は弱。果粉多。褐斑無。果肉は密。甘味は中。結果の多少は少ない。雌花のみ有する。脱渋はやや易。成熟期は山形県鶴岡市にて10月中旬で落葉期はかなり早い。果頂裂果性及び蒂隙性は無。
  • まさる Masaru 2004年品種登録。育成権利の消滅は2014年。天香園が登録。偶発実生で交配親不明。果実大きい。果皮色橙。福島県伊達郡にて11月上旬に成熟する。やや直立で樹勢はやや強い。果実形やや長く倒卵形で果頂部は尖。果粉少。光沢中。褐斑の大きさは小。果肉密。雌花の開花期は晩。成熟期はやや早。雌花のみ有する。不完全渋柿。果頂裂果性は無。甲州百目・やおきより果実小さい。
  • 祇園坊 Gionbo 干し柿にすると中身がとろとろになる。広島県特産。R
  • 幸陽 Koyo(means happy sunlight) 350g~500g。ほとんど種がない。R
  • 富士柿 Fuji 蜂屋より大。蜂屋の枝替わりで愛媛県原産。岐阜県にて10月上旬から販売開始。R
  • 蜂屋柿 Hachiya 300g。肉質良。産地の岐阜県本巣市でも晩生の渋柿の主力品種として11月から販売されている。この渋柿を買い物かご一杯に買っていくご老人たちで直売所は大盛況。干し柿にする。別名百目。R
  • 太天(晩生) Taiten(means big heaven) 490gで極大果。糖度16-17度。多汁。雄花僅か。単為結果力強く、受粉樹不要障害果の発生極小(1%)。しかし糖度は富有より1%低い。サクサクした食感R
  • 愛宕柿 250g。11月になるとJA西美濃でたまに見かけるレア品種。R
  • 会津身不知 Aizumishirazu 皇室献上の渋柿。
  • 夢西条 Yumesaijo 溝無西条。コンパクトで豊産性で隔年結果もなく1本で実ると国華園のカタログに記載。11月上旬収穫。種子少ない。
  • やおき Yaoki 11月上旬収穫。大玉。R
  • 川端 Kawabata 国華園のカタログには種なしであんぽ柿に適すると記載。11月中旬~12月上旬収穫。
蜂屋柿の干し柿

観賞用の柿の品種

  • 朱雀錦 Suzakuishiki 2011年品種登録。葉を料理などに使う。
  • 丹麗 Tanrei 観賞用。
  • 錦繍 Kinsyu 観賞用。

その他の柿の品種一覧

一般には苗木の入手が困難な柿の一覧です。 京都府立大学農学部附属農場 果樹保存品種・系統(カキ)www2.kpu.ac.jp/life_environ/plant_res_sci/motosugi/resource/kaki-resources.pdfから半分ほど引用いたしました。
紅魁(べにさきがけ)・・・岐阜県原産。富有。完全甘柿。
光陽早生(こうようわせ)・・・静岡県原産。前川次郎の枝変わり。完全甘柿。糖度高いらしい。
国富(くにとみ)・・・愛知県原産。完全甘柿。
いさはや・・・長崎県原産。蓆田御所に類似。完全甘柿。
蓆田御所(むしろだごしょ)・・・岐阜県原産。完全甘柿。
天神御所(てんじんごしょ)・・・岐阜県原産。完全甘柿。
晩御所(おくごしょ)・・・岐阜県原産。完全甘柿。
袋御所(ふくろごしょ)・・・岐阜県原産。裂御所。完全甘柿。
鷺山御所(さぎやまごしょ)
大御所(おおごしょ)
帝(みかど)・・・完全甘柿。
絵御所(えごしょ)・・・岐阜県原産。不完全甘柿。
御富(ごふう)・・・京都府鹿ケ谷原産。不完全甘柿。
黒柿・・・栃木県または山形県。不完全甘柿。
大河津(おおこうづ)・・・新潟県原産。別名渋妙丹。不完全甘柿。
晩妙丹(おくみょうたん)・・・新潟県原産。不完全甘柿。
長建寺・・・奈良県原産。不完全甘柿。
久保・・・京都府長建寺。不完全甘柿。
烏須美(からすみ)・・・愛知県原産。不完全甘柿。
伝内(でんない)・・・新潟県原産。不完全甘柿。
甘四溝(あまよつみぞ)・・・静岡県原産。不完全甘柿。
水島(みずしま)・・・富山県原産。不完全甘柿。
貝渕(かいぶち)・・・新潟県原産。不完全甘柿。
子成場(こなしば)・・・新潟県原産。不完全甘柿。
酒田(さかた)・・・新潟県原産。不完全甘柿。
へグロ・・・熊本県原産。不完全甘柿。
御寺(おてら)・・・滋賀県、京都府、奈良県。おてらがき。民家の軒先に植えられお寺柿などと言われる。干し柿兼用種。伐採が進み絶滅が危惧される。ときおり山や野にポツンと取り残された御寺柿が絵画に表される。この柿の歴史は古いはずで人々に長らく親しまれてきたはずだが注目する学者はいないようだ。鳥だけがそのおいしさとありがたみを知っている。芸術的価値は極めて高いといえる。
正月(しょうがつ)・・・福岡県原産。
赤柿(あかがき)・・・京都府原産。
ペポ・・・イタリア原産。
豊岡(とよか)・・・京都府原産。不完全甘柿。
安西(あんざい)・・・京都府原産。不完全甘柿。
小美濃(こみの)・・・京都府原産。不完全甘柿。
ハッチウリ・・・京都府原産。不完全甘柿。
山本(やまもと)・・・加茂町例幣。極早生で8月下旬収穫。不完全甘柿。
無核・・・新潟県原産。不完全渋柿。
孝子丸(こうしまる)・・・新潟県原産。不完全渋柿。
会津身不知(あいづみしらず)・・・福島県原産。不完全渋柿。
長良(ながら)・・・福井県越前市今庄町特産の渋柿。

柿の実 ギャラリー

柿を家庭菜園で育てた様子です。見た目は市販の柿には劣りますが、有機栽培でもそこそこ満足できる品質で育てることができています。
次郎柿
次郎柿

次郎柿はやや四角形をしていて熟期は中生で栽培容易で風味もそこそこ良いです。

富有柿
富有柿

富有柿はやや丸みを帯びた柿で、保存性が良いです。風味はいかにも柿らしく、伝統的な柿の系統が現れています。

参考・引用元

  • 農研機構 かき属
  • ※1 京都府立大学農学部附属農場 果樹保存品種・系統(カキ)www2.kpu.ac.jp/life_environ/plant_res_sci/motosugi/resource/kaki-resources.pdf

関連リンク

更新情報

  • 2018年11月14日 秋王と東京紅の詳細情報などを追加しました。
  • 2017年10月25日 御所系統の詳細情報などを追加しました。

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